北中入試 過去問題
問題
次の文は、たかしさんと先生が、水や空気について話した内容の一部です。これを読んで、あとの問いに答えなさい。
2. 次のア〜オのうち、下線部①のように液体や個体のままでも温度によって体積が変化しているものを2つ選び、記号で答えなさい。
ア 鉄道のレールの長さが、夏と冬で変わった。
イ 温室で育てた植物が、とても大きくなった。
ウ 教室の温度計の液面が、昼になると上しょうした。
エ 炭酸飲料の入った容器をあたたかい所においていたら、容器がふくらんだ。
オ ろうそくに火をつけてしばらくすると、ろうそくの長さが半分になった。
少し難しい問題ですね。じっくり考えて答えましょう。
解答
ア、ウ
皆さん、答えられたかな?それでは解説を見てみましょう。
解説
○ア 鉄道のレールの長さが、夏と冬で変わった。
鉄道のレールは鉄でできています。鉄はあたためられると体積が大きくなり、ひやされると体積が小さくなります。そのため、レールの長さは夏と冬で変わります。(実際、30mのレールは気温30°の夏に1.08cmもレールが伸びます!伸びたり縮んだりしても大丈夫なように、線路には間を空けています。)
×イ 温室で育てた植物が、とても大きくなった。
[温室]という言葉で正解かな?と思うかもしれませんが、植物は温度だけでなく光合成で成長していきます。たとえ、どんなに温度を上げても光、水、空気がなければ育ちません。
○ウ 教室の温度計の液面が、昼になると上しょうした。
夏でも冬でも、1日の中で気温が一番上がるのは昼です。温度計は液だめの液体があたためられて、体積が大きくなることを利用しています。
×エ 炭酸飲料の入った容器をあたたかい所においていたら、容器がふくらんだ。
[あたたかい]という言葉で引っかかってしまう人が多いと思いますが、不正解です。炭酸飲料にはガスが入っています。液体に溶けていたガス、二酸化炭素があたためられて気体となり、外に出て容器をおすので容器がふくらみます。そのため、体積が大きくなった訳ではありません。
ちなみに…
コーラやサイダーの炭酸飲料は二酸化炭素が圧力をかけてつめ込まれています。キャップを開けるとプシューーーッと音がするのは、圧力が下がりと溶けきれなくなったガスが泡になって一気に出てくるからです。
×オ ろうそくに火をつけてしばらくすると、ろうそくの長さが半分になった。
ろうそくはロウでできています。ろうそくに火をつけてしばらくすると、ろうそくの長さが半分になるのは、単純にロウが溶けたからであり、温度によって体積が小さくなった訳でありません。
なぜ変化しているのかについて考えると、答えがみえてきますね。
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