夏休みの宿題といえば、自由研究、工作、そして読書感想文。
毎年書かなければいけないのに、意外と学校では書き方について教えてもらえませんよね。
今回は、そんな読書感想文の書き方についてお伝えします。
読書感想文とは?
そもそも、読書感想文とはなんでしょうか。
「読書をして、その感想を書くもの」とはわかっているけれど、どんなことを書けばよいのかわからない。という人も多いのではないでしょうか。
よくある誤解
読書感想文についての誤解で多いのは、
- 本の内容について説明しなければならない
- 「感想」だからおもしろかったかどうかを書かなければならない
- 読んだ本について書かなければならない
といったもの。
実は読書感想文でもっとも大切なのは、
その本を読んで、自分が考えたこと を筋道を立てて示すこと。
それでは、どのように書いていくのかを具体的に見ていきましょう。
読書感想文の書き方
なぜその本を選んだのか
まずはじめに書くのは、その本を選んだ理由。
書店で表紙が目に止まったから、
好きな作者の著書だから、
映画化したものを見ておもしろかったから、
など、理由はなんでも構いません。
なるべく具体的に、自分がその本を手に取るまでの過程を書きましょう。
課題図書である場合も、複数のうちからなぜその本を選んだのかを書くと良いでしょう。
読む前の印象
次に書くのは、本を読む前の印象。
早く読みたかったのか、あまり読む気が起きなかったのか、といったことから始まり、
裏表紙のあらすじなどに目を通したときの感想なども書くと良いでしょう。
これを書くために、読む前に印象についてメモをしておくことをおすすめします。
本のあらすじ
ここまで書いたら、ようやく本の内容に触れていきます。
まずはその本の内容について簡単に説明しましょう。
ここで注意してほしいのは、読書感想文を読む人(先生)は、それがどんな本だったかを聞きたいわけではない、ということ。
文字数を稼ぐために長々と、起承転結にわたってあらすじを書いたり、
裏表紙に書かれているあらすじを丸々書き写したりする人がいますが、
それは絶対にやめましょう。
読書感想文に書くあらすじは、原稿用紙に3行分程度が目安です。
例:“ハリー・ポッターと賢者の石”のあらすじ
これは、孤独な主人公ハリーがある日魔法の力に目覚め、
魔法学校に通う中での成長を描いた物語です。
ここからが本題
登場人物に共感したところ・自分との共通点
ここからは本の内容に触れつつ、主として自分の話をしましょう。
本を読んでいて、登場人物(読んだのが物語でない場合は筆者など)に共感できたところ、
自分と同じだと思ったところ、
について書きます。
もちろん、どんなところが同じだったのか、そう感じた理由も具体的に書きましょう。
登場人物に共感できなかったところ
逆に、登場人物に対して共感できなかったところを書くのもよいでしょう。
自分ならあの場面でこうしないと思った、
自分ならこんなことは出来ないと思った、
自分ならこうは考えなかった、などです。
ここでは、自分ならどうしたのか、を合わせて書くことが必須になります。
共感できたところや共感できなかったところについては、
自分の体験などを交えて詳しく・具体的に書きましょう。
それぞれ複数書いても構いません。
この本を読んで学んだこと・今後に活かしたいこと
最後に、本を読んだ後考えたことや、
自分の今後の生活に活かしたいことについて書きましょう。
自分が共感できた登場人物が本の中でどうなったのか、
自分が反省すべき点はあるか、
登場人物の言動から学んだことは何か、
などを書いてみるとよいでしょう。
さいごに
読書感想文で問われているのは、本の内容を要約したり、読んでいる相手に本をすすめたりする能力ではありません。
本を読んで自分が考えたことを体験と結びつけ、思考を論理的に説明する能力です。
これは、北中の入試で問われているのと同じもの。
作文問題に向けて非常に良い練習となりますので、ぜひ頑張って書いてみてくださいね。