過去問解説

令和2年度 高松北中入試問題 問題A 大問2

北中入試 過去問題

問題

 下の図1のように、よくかき混ぜながら、ものをとかして水よう液をつくります。これについて、あとの問いに答えなさい。

図1

2.水にとけるだけとかしたミョウバンの量は、水の量に比例すると言えるかを調べたい。どのような実験を行えばよいですか。同じにする条件を書き、実験の方法を説明しなさい。絵を使って説明してもかまいません。

先生

じっくり考えて答えましょう。

解答

同じにする条件:水の温度
実験の方法:
①メスシリンダーで50,100,150mLの水をはかりとり、それぞれ、ビーカーに入れる。
②ビーカーの水を、ガラス棒でかき混ぜながら、ミョウバン少しずつ入れ、とけ残りが出たら、とかすのをやめる。
③水にとけたミョウバンの量を記録する。
④水の量と水にとけたミョウバンの量の関係のグラフをかき、比例していることを確認する。

先生

少し難しい問題でしたね。では、解説を見てみましょう。

解説

◆同じにする条件について
今回調べたいのは、出来るだけ水にとかしたミョウバンの量は水の量に比例するか?ということ。
温度が高いととける量が多くなるので、同じにする条件は水の温度を同じにすることです。
ビーカーに入れる水の温度がそれぞれ違うと、水の量によってたくさんとけたのか、温度によってたくさんとけたのかが分からなくなってしまいますので、実験が上手く出来ません。

◆実験の方法について
水の量比例するか?ということを調べるので、実験では水の量を変える必要があります。そして、比例の意味を分かっておかなければいけません。

比例とは、
2つの数を比べたとき、一方が2倍、3倍になれば、もう一方も2倍、3倍になること。

比例のグラフは左の図のように、
原点の0を通り、右上がりになります。

グラフにすると分かりやすいですね。

実験で使う水の量はてきとうに決めるのではなく、比例する量にします。
よって、水の量は50mL,100mL(50mLの2倍),150mL(50mLの3倍)にしています。

②水にとけるだけとかしたミョウバンの量を知りたいので、とけきる量のミョウバンを水に入れる必要があります。よって、ビーカーの水を、ガラス棒でかき混ぜながら、ミョウバン少しずつ入れ、とけ残りが出たら、とかすのをやめます。とけ残りが出る=これ以上の量はとけない ということです。

③水の量ととけたミョウバンの量が比例するか確かめるには、とけたミョウバンの量を知る必要があります。よって、水にとけたミョウバンの量を記録します。

④水の量ととけたミョウバンの量が比例していることをグラフや表を書き、確認しましょう。

水の量が2倍、3倍のとき、水にとけたミョウバンの量も2倍、3倍となっているので、比例していることが分かります。

グラフでも確認できます。
人によってはこちらの方が分かりやすいかもしれないですね。

先生

水の量や水にとけたミョウバンの量は比例していれば良いので、水の量が100mL,200mL,300mLで水にとけたミョウバンの量は10g,20g,30gでも正解ですよ!

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塾長
生まれも育ちも香川県民。普段は自分の塾で高松北中受験生に毎日受験指導を行っています。高松北中入試において、合格者実績No.1を誇ります。高松北中入試のことならだれよりも詳しい。趣味は鉱物集めと演劇。疑問があれば何でも聞いてくださいね!